「仕事を休みたい」そう思ったとき、いちばん不安だったのは“お金”のこと。
筆者は精神的な不調から休職を決断しましたが、当初はどんな制度があるのか、いくらもらえるのか、まったく分からず不安でいっぱいでした。
今回は、筆者の実体験をもとに「実際にいくらもらえたか」「足りなかった費用」「こうしておけばよかった」と思ったことをまとめてみました。
※休職手続きの詳細は前回の記事にまとめています → 「仕事を休みたい…」休職の手続き・お金を完全解説!【傷病手当金・手続き方法】
休職中にもらえるお金って何があるの?
筆者がもらったのは「傷病手当金」です。 これは健康保険に加入している会社員が、病気やケガで働けなくなったときにもらえる制度です。
▼支給の主な条件(全国健康保険協会HPより)
- 業務外の病気やケガであること
- 連続して3日間休んだ後、4日目以降も労務不能であること
- 給与が支払われていないこと(傷病手当金と賃金の調整あり)
▼金額の目安:
- 直近12ヶ月の標準報酬月額の平均 × 2/3
- 例えば、年収500万円 の場合(500万÷12) → 支給額は「41万6千円 × 2/3」= 約27万7千円 程度になります。
▼支給期間:
- 最長1年6ヶ月(途中で復職→再発でも継続対象)
▼申請方法とタイミング:
- 医師の証明+会社記入の申請書を提出(毎回必須)
- 健保によって処理時間は異なる(初回申請は1ヶ月以上かかる場合あり)
- 月ごとに申請書提出可能
実際にもらえる金額と支出【リアル体験】
月収約41万6千円の場合、 → 傷病手当金としての支給はおおよそ 約27〜28万円 程度。
ただし、休職中も「社会保険に加入継続」している場合は、
厚生年金保険料、健康保険料、住民税を会社に支払う必要があります。
毎月保険料などで天引きされていると思いますのでその金額を給与明細から確認しておきましょう。その天引き金額を会社に支払っていくため実質手元に残るお金は27万-10万=17万程度となります。筆者は給与の3分の2ならなんとかやっていけるかな!!と思っていました。しかし保険料などを念頭に入れていなかったので生活はカツカツでした。

家賃、水道光熱費、生命保険料、車、生活費、食費、さらに病院通院の為の医療費と通院費が重くのしかかります。
休職期間は外出もできず、対して食欲、物欲一歳ないので手当だけでお金はなんとかなります。しかし筆者が休職していた期間は光熱費爆上がりし冬の光熱費で3万超えたときは辛かったです・・。一人暮らし+熱帯魚で3万の光熱費だと完全に赤字でした。昔からちょこちょこ貯金をしていたのでその蓄えを使いながら生活することになりました。
ギャップを埋めるために必要な知識
民間医療保険/所得補償保険制度だけでは足りない部分も多くあります。
「いざという時、何があれば安心か?」を基準に、現実的に備えておきたいことをまとめました。
1. 民間医療保険/所得補償保険
- うつ病など精神疾患が給付対象かを事前に確認(対象外のプランも多い)
- 傷病手当金でカバーしきれない差額を埋める目的で加入を検討
2. 収支の見える化&生活防衛資金の確保
- 家計簿アプリやエクセルで【固定費/変動費】を分けて管理
- 「最低3ヶ月〜半年分の生活費」を目安に貯金を準備(1人暮らしなら特に重要)
3. 会社制度の確認
- 休職中も社会保険料や住民税は発生する → 給与天引き or 復職後にまとめ払いのケースあり
- 会社の人事や総務に確認し、支払いタイミングと金額を把握しておく
4. 助けてくれる“仕組み”を持っておく
- 信頼できる人に「今しんどい」と言える環境
- 通院・手続きなどを手伝ってくれる人がいるか確認
- SNSや匿名コミュニティなど、孤立を防ぐ接点を確保
5. “回復するための時間”を守る意識
- 「休職=悪いこと」「頑張れば治る」は思い込み
- 回復までの時間に必要なのは“自己否定しないマインド”
必要以上に恐れず、でも現実的に構えておくことで、
「休むこと=再出発の準備期間」として過ごすことができます。
制度だけじゃ足りないリアルなギャップ
傷病手当金があっても、
- 家賃・水道光熱費・通信費・医療費でほぼ消える
- 一人暮らしだと、固定費も全部自分持ち
- 誰かに頼ることへの「罪悪感」もプレッシャー
いちばんきつかったのは「心の余裕」がなくなること。
“今月、生活できる?” という不安があるだけで、 回復への足かせになっていたのは確実です。「早く会社に復帰しなければ」その気持ちでずっと焦っていました。その不安が頭を駆け巡り眠れなくなるという悪循環が起こっていました。

まとめ
お金の不安はつきものです。
心の余裕を持ち余計な心配事を減らさないと回復に専念できなくなってしまします。でも、制度を知ること・事前準備をしておくことで、 その不安は大きく減らすことができます。
そして一番大事なのは、 「安心して休める時間」こそが、人生を立て直す土台になるということ。
私も休職中にお金の不安を抱えながら生活していました。しかし相談する相手も分からず一人で不安ループに入っていました。さらなる不安ループに入らないように、誰かに頼り、相談しましょう!人に頼る事は何も恥ずかしい事ではないです😊
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